ATPを使った筋収縮のメカニズム ミオシンの首振り運動

前回の記事で

筋肉が収縮するということは、

アクチンがミオシンの間に滑りこむように

動くことだという説明をしました。

⇒ミオシンとアクチンの覚え方

 

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こんなやつね。

 

 

そして、

この筋肉が動くメカニズムも

試験ではよく狙われるところであります。

 

ここは、

すっごくイメージがしづらい所なので

今回スーパーマリオの世界に例えて

説明しようと思います。

 

 

まず

さきほどのアクチンとミオシンを

ぐんと拡大してみるとこうなっています。

 

トロポニン

拡大してみると分かるように

アクチンには、

トロポニンというタンパク質がまとわりついています。

そして、

ミオシンには、

ミオシン頭部という突起みたいなものがいくつかついております。

このミオシン頭部が首を振り、

アクチンを引き寄せることで

筋肉を収縮させるということを

ざっくりとイメージしながら続きを読んで下さい。

 

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 筋収縮のメカニズムをマリオの世界で例えてみた

 

ミオシンとアクチンは

お互いに結合したがっています。

Mi1

しかし、

二人を邪魔する奴がいます。

そう、それがトロポミオシン

Mi2

 

トロポミオシンがアクチンに

まとわりついて邪魔をするため

ミオシンはアクチンに近づくことが出来ません。

 

 

それを見かねた

弟(アセチルコリン)が神経末端から飛び出してきて、、、

Mi3

 

ニコチン受容体と結合し、活動電位を発生させます。

 

 

この電位変化がT管(横行小管)を伝わり、

T管の末端とつながっている

筋小胞体からカルシウムイオンが飛び出します。

Mi4

Mi5

 

このカルシウムイオントロポニンとくっつくと

まるで魔法にかかったように、

トロポニンの構造は変化し

ツルツルになってしまいます。

Mi7

 

ミオシンはトロポミオシンのあのトゲトゲが怖かったので

ツルツルの甲羅をしたトロポニンなんて

もう怖くありません。

 

Mi8

 

トロポミオシンも甲羅がツルツルになったことに危機を感じて

アクチンから離れてどっかに行ってしまいます。

 

すると

ここぞとばかりに

ミオシン(頭部)は、アクチンと結合します。

 

Mi9

 

結合することに成功したミオシンを

祝福するようにATPがくっついてきました。

Mi12

 

ATPがくっつくとミオシンは興奮して

首を振り出しました。(ATP→ADP+リン酸)

 

Mi14

 

アクチンは若干引き気味でしたが

それでもミオシンは首を振るのを辞めません。

 

 

しまいには、ミオシンは頭部をアクチンにくっつけたまま

アクチンのカラダごとぐいっと動かしました。

 

Mi15

 

これを少しズームアウトしてみると

こうなっているわけです。

 

Mi19

 

こうして分子レベルで見てみると

アクチンがミオシンの間に引っ張られて移動し

筋肉が収縮しているわけです。

スクリーンショット 2015 02 13 12 10 22

 

まとめ

最後に

このストーリーを踏まえて

この仕組みを教科書的におさらいしてみましょう。

 

運動神経の神経終末部から

神経伝達物質(アセチルコリン)が放出される。

そして、アセチルコリンはニコチン受容体と結合し

活動電位を発生させる。

活動電位は、筋細胞の細胞膜が陥入し深く凹んでいる

T管(横行小管)に伝わり、

T管の末端とつながっている筋小胞体を刺激する。

すると、

筋小胞体からカルシウムイオンが大量に放出し

そのカルシウムイオンが

アクチンとミオシンの結合を邪魔している

トロポニンと結合する。

すると、

トロポニンは構造変化をおこし

ミオシン頭部とアクチンが結合できるようになる。

結合したミオシンにATPがくっつき

ミオシンはそのATPを加水分解(ATP→ADP+リン酸)し、

エネルギーを取り出す。

そのエネルギーを使って、

ミオシンは首振り運動をし、

アクチンがミオシンの間に引っ張られて移動し

筋肉が収縮しているわけです。

 

こうなるわけです。

赤字は試験で穴埋めになりやすいところです。

 

教科書だけ読んでも、ちんぷんかんぷんのことでも

ストーリーを交えて説明を受けると

ぐっとイメージが広がりませんか?

 

そして、記憶に焼き付きます(笑)

 

前回の記事と合わせて読むと

筋肉については、

よりイメージが湧くと思います。
⇒ミオシンとアクチンの覚え方

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