さて、 むくみの原因最終章。
3.毛細血管壁の透過性の異常について 説明しようと思います。
前回までに心臓、腎臓、肝臓など
内臓の異常による浮腫みを主として
考えてきました。
今回は
毛細血管壁の透過性が亢進して
浮腫が起きることを考えていきます。
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毛細血管壁の透過性が亢進すると
血管の水が細胞間質液にどんどん
流れていくわけですが、
これはどんなとき起こるのか?
炎症が起こった時です。
熱感、発赤、疼痛、腫脹は、
炎症の四徴と呼ばれますが、
この中の腫脹がむくみ(浮腫)に
なるわけです。
これは、炎症性浮腫と呼ばれるものです。
もう一つは、 血管神経性浮腫。
これは、主に薬の副作用として 皮膚やくちびるなどに出現します。
アレルギー浮腫と呼ばれるものです。
前回から今回まで
むくみの原因について
色々と見てきましたが、
むくみにも沢山の原因があるわけです。
患者さんに、
『どうして、私の身体はむくんでしまうの?』 と聞かれた時に、
『それは、血液やリンパの流れが悪いからですよー』
で終わらせてしまわないことです。
まず、
・どの場所が浮腫むのか?
(顔?足?うで?全身?)
・患ってる疾患は何なのか?
(肝臓?心臓?腎臓?)
・薬は何を飲んでいるのか?
(その副作用は?)
・手足の冷えはないか?
・栄養面の偏りはないか?
(十分なたんぱく質を摂取してるか?)
などなど。
色々と考えられるわけです。
医師じゃないと診断は出来ませんが
こうやって色々と原因を考えることで
むくみを解消するアドバイスをしたり
患者さんとの接し方を考えるきっかけに
なったりしますので、
是非、
解剖生理学の知識を現場に役立てて下さいね。
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