解剖生理学のおすすめ勉強法〜理解するということ〜

 

 

kokusi

 

 

今回は、生理学を理解する上で

おすすめ勉強法を紹介しようと思います。

唐突ですが、

 

生理学って、

試験問題でひっかけ問題を作りやすいんですよ。

 

解剖学は身体の構造を考える教科なので、

覚えているか覚えていないかかが鍵をにぎっているので

それならば、効率よく覚えようと語呂を

僕はオススメしてるんですが

 

生理学って身体のしくみを考える教科なので、

そのしくみを理解しているのかどうかが

試験で問われてくるわけです。

 

なので

表面だけを丸暗記した人に対して

「あんたの実力見せてもらいまっせ」と

いじわるな問題を先生は仕掛けてくるわけです。

では、

理解しているとはどういうことなのか?

1つ例を上げて説明しましょう!

 

「呼吸について」

 

スクリーンショット 2014-09-08 21.29.26

 

胸腔内圧がどうとか

陽圧・陰圧がどうだとか

僕は、はじめて授業でこれらの言葉を

聞いた時、チンプンカンプンでした。

 

だから理解するのを諦めて

試験に出そうなキーワードだけを拾って

暗記してたわけです。

 

「うんうん、わかるわかる」と

共感したあなたに伝えたい。

 

生理学を理解せずに、

キーワードだけ拾って暗記してたら

いつか痛い目にあいまっせと。

 

じゃー、どうするか?

1つ1つ順序立てて、ゆっくりと自問自答をして

理解していけば良いんです。

 

ここからは、僕の頭の中で呼吸について

考える過程を言葉とイメージで現したものです。

(これは、考え方の基礎になる部分なので、

この方法を身に付ければ、飛躍的に理解度があがるはず)

 

「呼吸について」

 

息を吸うにはどうすれば良いのか?

肺を大きく膨らませれば良い。

 

では、肺を膨らますにはどうすれば良い?

周りの筋肉を使って、胸腔を広げる必要がある。

(肺自体には筋肉がないため自力で膨らませれない)

 

胸腔って何?

肋骨と胸骨と胸椎と横隔膜に囲まれた空間だよね。

 

では、どの筋肉が胸腔を広げるの?

外肋間筋と横隔膜が収縮して広げる。

 

それらの筋肉を動かす神経は?

外肋間筋は肋間神経。

横隔膜は横隔神経。

 

そもそも、なぜ胸腔が広がったら息が吸えるの?

胸腔の中の圧力が下がると空気が入ってくるから。

(胸腔内圧の低下)

 

図で表すと

ko

この図は、

ビンの中が胸腔で、風船が肺、そして横隔膜のゴム底を引っ張れば、

胸腔内が広がって、胸腔内の圧力が下がって空気が入ってくるというもの。

 

胸腔内の圧力が下がるってどういうこと?

まず、圧力って、物体同士が押し合う力だったよね。

胸腔の中の物体と言えば、空気の分子だよね。

 

分かりやすいように

さっきのビン(胸腔)から風船(肺)を引っこ抜いて考えよう。

ko2

 

この水色の丸い物体を空気の分子とします。

左の図では、空気の分子同士がお互い圧迫してます。

(分かりやすいように分子を10個にしています。)

 

しかし、

右の図のように

横隔膜をひっぱることで、

胸腔内が広がり、

10個の空気の分子の間の圧迫がゆるくなります。

これが物体同士の圧力が下がった状態。

つまり胸腔内圧が下がった状態。

言い換えると、胸腔内圧の低下だね。

 

で、胸腔内が広がって、

胸腔内圧が低下したら、

どうなるかというと、

他の空気の分子が中に入ってくる余裕(スペース)ができるから

自然と胸腔内に外から空気の分子が入ってくる。

 

まとめると

横隔膜(と外肋間筋)が収縮して

胸腔内が広がれば、

胸腔内圧が低下して

肺に空気が入ってくるというわけです。

これが(吸気のしくみです。)

 

 

 

で、試験では

陽圧がどうとか

陰圧がどうとか 角度を変えて問題が出てきますが、

 

陽圧とは

外の空気圧より胸腔内の空気圧の方が高い場合。

陰圧とは

外の空気圧より胸腔内の空気圧の方が低い場合。

そして、

気圧の流れは、高い方から低い方へ流れるという原則があります。

22

丸の中を胸腔内とします。

丸の外を外気とします。

それを踏まえてこの図をみると

陰圧の方が空気が胸腔内に入ってきますよね。

つまり、右の図は吸気の状態です。

つまり、胸腔内圧が低下すると陰圧が上がるわけです。

 

気圧の流れが分からなくなったら、

図に空気の分子を書き込んだらイメージがつくかと思います。

分子 こうすると、

気圧の流れが高い方から低い方へ流れるというイメージが

つきやすいでしょ!

 

ここらへん結構試験に出ますよね。

色々と言葉の表現を変えて試験ではひっかけてきますが

この原理をしっかりと理解しておけば

キーワードを覚えるだけの暗記勉強よりも

応用力を持って試験に望むことができます。

 

 

しかも、この気圧の流れって、

水溶液中の物質が、濃い方から薄い方へ流れて、

結果的に濃度が均一になる拡散の原理に通じますよね?

 

そういう共通点に気づくと

肺胞でのガス交換とか

透析の原理とかにも通じてきますので

ただ単にキーワードを暗記していくよりも

より深く学ぶことができます。

 

(あくまで、これは僕の導き出した答えなので

専門家の人に見せたら、

強烈なツッコミがくるかもしれませんので

ご了承下さい。)

 

この掘り下げる勉強法のコツは、

あくまで自分が理解できる言葉で掘り下げていくこと。

そして、掘れば掘るほど、

理解が深まって行きます。

僕は、

これを『ここ掘れ式ワンワン学習法』と呼んでいます。

 

一見、遠回りのように感じますが、

メルマガでも何度も言っているように、

自分で考えて理解できる言葉を増やしていけば

本質的なつながりが見えてきて、

一気に理解度が高まり、

生理学を勉強しているのに、

病理や解剖、臨各、臨総といった教科の理解度も一緒に上がって行きますので、

一番の近道の勉強法だと僕は思っています。

 

 

よく言われるじゃないですか?

知っていることと理解していることは違うんだぞって。

まさに、掘り下げる勉強法は、

自分で考えて理解することなので、

地頭力がつきます。

 

答えを出していく過程で沢山のアイディアや気づきを得ますので、

働くようになって、こういう力は一番役に立つスキルだと思いますので

是非、学生の時に身につけて下さいませ。

 

 

P.S.

でも、ここまで読んでくれた人は

生理学の重要性を感じてくれたのではないでしょうか??

てことで、

改めて

生理学を制する者は、国試を制す!!

 

てことで。

今回は終わりにしたいと思います。

 

チャオ!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です