さて、前回は自然免疫のしくみを
ドラえもんを使って説明しました。
そして、
ジャイアン(マクロファージ)の意味深な行動で
前回の記事は終わったんで、
今回はその続きを書こうと思います。
前回の記事
今回は、獲得免疫の中の体液性免疫について
説明しようと思います。
自然免疫では、
抗原(ネズミ)が身体の中に入ってきたら、
ウルトラマンタロウ(好中球)とジャイ子(NK細胞)、
そして、ジャイアン(マクロファージ)が
攻撃をしかけると説明しました。
しかし、
すべての抗原に対応しきれない
ジャイアン(マクロファージ)は
ドラえもん(ヘルパーT細胞)に助けを頼みに行ったのです。
[ad#ad-1]
体液性免疫
ドラえもん(ヘルパーT細胞)
『一体どうしたんだい?ジャイアン。』
ジャイアン(マクロファージ)
『実は、さっき食べた抗原(ネズミ)が変な味がするんだ。』
ドラえもん
『今回は、どんな抗原なんだい?』
ジャイアン
抗原の一部(ネズミのしっぽ)をドラえもんに渡す。(抗原提示)
ドラえもん
『ぎゃーーーーー!!こわいこわい!』
この抗原は身体にとって危険だと判断した
ドラえもんは、寝ているのび太(B細胞)を叩き起こし、
抗原と戦うように支持を出します。
のび太は、抗原と戦うために
増殖し分化して形質細胞になります。
(分化とは、同一のものが複雑化したものに変化すること。
つまり、
サイヤ人が本気出したらスーパーサイヤ人になった。
そういうニュアンスで良いと思います。)
スーパーのび太(形質細胞)になったら、
抗体(γグロブリン)を作り出します。(抗体産生細胞)
そして
その作った抗体を体液に解き放つのです。
抗体がくっついた抗原(抗原抗体複合体)は、
小さな分子に分解されたり、
マクロファージに食べられたりします。
(ちなみに、抗原に抗体がくっつくことで
マクロファージはより能率的に抗原を食べるようになります。)
この抗原に対して、
抗体が反応する免疫のことを
液性免疫と言います。
そして、
自然免疫は抗原に対してすぐに攻撃するのに対して、
こちらの液性免疫の反応がおこるのは、
数日間かかります。
なぜなら、伝達するのに時間がかかるから。
しかし、
一度この抗原をB細胞が認識して記憶してしまえば
(B細胞の一部は記憶細胞に変化します。)
次から同じ抗原が身体に侵入してきても
すぐさま抗体を作って攻撃を開始するようになります。
さて、
ここまで説明してきた体液性免疫を
1つの絵で表すとこうなります。
このページをお気に入りに登録して、
体液性免疫が分からなくなったら
この絵を何度も見てね。
実は、以前獲得免疫の記事をもう一つ
書いていたんですよ。
この記事と今回の記事を両方見ると
体液性免疫について
より理解が深まると思います。
→→獲得免疫の仕組みをドラえもんに学ぶ
では、次回は、
獲得免疫の中の細胞性免疫について
書こうと思います。
[ad#ad-2]
〈裏ストーリー〉
実は、ジャイアンの持ってきた
ネズミ(抗原)にパニックをおこしたドラえもんは、
のび太だけでなく、
スネ夫にも同時に支持を出していたのです。
細胞性免疫につづく。
いよいよ、
次回ヒロイン(しずかちゃん)の登場か!?
解剖生理メルマガ