ドラえもんから学ぶ獲得免疫のしくみ

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今回は、

免疫について

分かりやすく説明しようと思います。

 

題して

『ドラえもんから学ぶ免疫学』です。

免疫って、何だか取っ付きにくいので

僕が無理やりドラえもんのキャラクターを当てはめて

免疫を説明したものです。

 

しかし、侮る事なかれ。

学校の試験で合格点を取るくらいなら

理解できるようになるはずです。

(試験で狙われやすい大事な所は、赤色にしておきます。)

 

と、その前に、

免疫系は白血球が主役となりますので

白血球をざっくりと整理しておきましょう!

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こういう風に、

今から勉強をするところを

はじめに整理しておくと

理解度がアップするのでオススメです!

 

 

 

では、はじめます。

免疫は、

自然免疫と獲得免疫に分かれます。

 

自然免疫は「非特異的防御機構」と言われ、

異物が入ってくると無差別に攻撃をします。

 

獲得免疫は「特異的防御機構」と言われ、

特定の異物を記憶し、それに対して攻撃をします。

 

で、

試験に出やすいのは、

どちらかというと、

「獲得免疫」の方です。

 

なので、こちらから説明します。

 

 

獲得免疫

体内に敵が入ってきたら、

なんでもかんでも食べてしまう細胞があります。

それが、マクロファージ(大食細胞)。

 

このマクロファージ、

例えるならジャイアンみたいな奴です。

ジャイアン

とにかく、

敵を見つけたらボコボコにして何でもかんでも

食べてしまうんですよ。(貪食作用)

食べたものは、基本的に消化します。(細胞内消化)

 

(ここでいう敵とは、抗原のことであり、

ウィルス、細菌などに存在するたんぱく質や糖のこと。)

 

とりあえず、

マクロファージ=大食細胞なので

大食いのジャイアンと覚えときましょうか。

 

とっても勇敢で頼れる男なのですが、

少し凶暴です。

 

で、マクロファージは、

色んな抗原を食べるんですが、

たまに、違和感を感じます。

 

『この抗原は、何だか危険な味がするぞ』と。

 

で、

その抗原の断片を

ヘルパーT細胞に渡します。

 

 

このヘルパーT細胞なんですが、

あらゆる面でみんなを助ける

ヘルプマン的な存在なんです。

いわば、

ドラえもんみたいな奴。

 

 

ヘルパーT細胞=ドラえもんとしましょう。

略して、

ヘルパーTえもんで覚えときましょうか。

 

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大食いのジャイアン(マクロファージ)が

ヘルパーTえもんに、

 

『 Tえもーーーん、

これ、何か危険な味がするわー』と言って、

 

さっきの食べかけの抗原の一部を渡します。(抗原提示)

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ヘルパーTえもんは、

優秀なやつで、その抗原が体にとって

有害かどうか一瞬で判断します。

 

 

大食いのジャイアンがTえもんに

渡した抗原をこれ(ネズミ)とします。

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ここで、

この抗原は危険だと判断したTえもんは、

リンパ球のB細胞に抗原提示をします。

 

 

このB細胞、

普段やる気がないんですけど、

形質細胞に変身したら急に頑張り出すんですよ。

 

 

まるで、のび太みたいなやつ。

なので、

のB太(B細胞)と覚えときましょう。

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ヘルパーTえもんが、ネズミ(ある抗原)を見て、

のB太に助けを求めます。

 

『ギャーーー、ネズミ!!助けて、のB太くぅーん』

 

でも、面倒くさがり屋の「のB太」がなかなか行動しないので、

Tえもんは、道具を使います。

 

テッテレレッテッテーー

サイトカイン

サイトカイン!!!』

 

 

Tえもんがサイトカインを使うと

のB太は、元気になり

増殖して、形質細胞(プラズマ細胞)に変化します。

 

のB

 

形質細胞に変化したのB太は、

さきほどのネズミ(ある抗原)に対して 、

抗体を作ります。

 

メンエキ

 

形質細胞から作られた抗体は、

免疫グロブリン(γグロブリン)と呼ばれます。

 

 

注:

免疫グロブリンは、IgG  IgA  IgM  IgD  IgE の

5種類あるのですが、これを説明すると長くなるので

今回は省略します。

ここも試験に出る大切な所なので、

今度、メルマガかブログで覚え方を説明します。

 

 

抗体は、さきほどのネズミ(特定の抗原)とくっつきます。

 

 

そうすると、

大食いのジャイアン(マクロファージ)+(好中球)の食欲が増して、

 

『うめぇ、うめぇっす』

 

その抗原をさらに食べ始めます。

 

これをオプソニン効果と言います。

 

すごいのは、

この流れを一度経験すると、

のB太は、特定の抗原(ここではネズミ)を

記憶してしまいます。

 

 

なので、次にこの抗原が

体内に入ってきた時に、

のB太は、すぐに形質細胞に変化し、

抗体を作り、

病気になることを未然に防いでしまいます。

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結局、のB太の記憶力の良さが

免疫のキモを握っているというオチです。

 

 

この一連の流れが、

獲得免疫になります。

 

 

めでたし。めでたし。

獲得

 

 

こじつけて作ったので

ツッコミどころがあるとは思いますが、

こういう風に、ストーリー仕立てにすると

頭にすっと馴染みやすくなり、

記憶にも定着しやすいです。

僕は、これをこじつけ型記憶法と名づけました。

 

そして、この大枠のイメージが作れれば

驚くほど試験でもスラスラと問題が解けるようになります。

 

試しに、次の文章を読んで下さい。

 

『復習』

体内に特定の抗原が侵入すると、

それをマクロファージが貪食し、

その一部をヘルパーT細胞に抗原提示します。

ヘルパーT細胞は、危険だと判断したものは、

リンパ球のB細胞に抗原提示をします。

さらに、T細胞はサイトカインを放出し、

B細胞が形質細胞に分化するのを助けます。

その形質細胞は、抗体を産生します。

抗体が特定の抗原と結合すると、

それをマクロファージ、好中球がさらに貪食するようになります。

そして、その抗原をB細胞は記憶しているので

次にその抗原が侵入した時に、すぐさま抗体を産生し、

事前に病気を防げるようになります。

この流れを獲得免疫といいます。

 

 

今までは、教科書を読んでも全く記憶に残らなかった文章が

このドラえもんのストーリーと

照らし合わせながら読むと意外と理解できませんか?(笑)

 

 

僕は、学生の頃、

こんな下らないことばっかり考えてました。

是非、ご参考にして下さいね(笑)

 

2 COMMENTS

今井治郎

ドラえもんの免疫の仕組みは授業の生理学のテキストに載って学びました!!
めっちゃ分かりやすいしイメージつきますよね^_^

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ゴロー

コメントありがとうございます。
そうなんですよ。
身近なものに例えるとイメージしやすくなりますよね。

返信する

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