こんにちは。
ゴローです。
体の中の水分は、ただ何となく移動しているわけではありません。
水には「動きやすい方向」があり、
そのルールを理解すると、浮腫のしくみが見えてきます。
この記事では、浸透圧と膠質浸透圧という2つの概念を整理し、
なぜ浮腫が起こるのかを解説します。
ポイントは3つ。
- 浸透圧の基本ルール
- 膠質浸透圧とアルブミンの関係
- アルブミン低下が浮腫につながるメカニズム
順番に見ていきましょう。
浸透圧とは|水が「濃い方」へ動くルール
浸透圧とは、「水を引き寄せる力」のこと。
半透膜をはさんで、片方に成分が多い濃い液体、
もう片方に薄い液体があるとします。
このとき、水は濃度が低い方から高い方へ移動します。
つまり、濃い方が薄い方から水を引っ張るように働くということ。
ここで大切なのは、動く主役は「成分」ではなく「水」だという点です。
成分が多い場所に向かって水が移動する。
これが浸透圧の基本ルールです。
膠質浸透圧とは|アルブミンが血管内に水を戻す力
この浸透圧の考え方は、血管の中でも重要です。
血液は大きく分けると血球と血漿に分かれます。
血漿の中にはさまざまな成分が溶けていますが、
血管内の浸透圧を考えるうえで特に重要なのがアルブミン。
アルブミンは血漿タンパク質の一種で、
血管の中に多く存在する比較的大きな分子です。
この大きな粒を膠質(コロイド)といいます。
そして、膠質浸透圧とは、
血管内にあるアルブミンなどの血漿タンパク質が、
血管内に水を引き戻す力のこと。
血管の壁をはさんで、血管内と血管外では常に水の移動が起きています。
血管から外へ水が出る力もあれば、血管内へ水を戻す力もある。
この「血管内へ水を戻す力」として働いているのが、
アルブミンによる膠質浸透圧です。
アルブミン低下が浮腫を引き起こすメカニズム
では、血管内のアルブミンが減るとどうなるか。
アルブミンが少なくなると、血管内に水を引き戻す力が弱くなります。
すると、血管の外に出た水分が戻りにくくなり、
血管外に水がたまりやすくなる。
この、組織のすき間に余分な水分がたまった状態が浮腫です。
| 原因 | メカニズム |
|---|---|
| 低栄養 | アルブミン合成の材料不足 |
| 肝機能低下 | アルブミン産生の減少 |
| ネフローゼ症候群 | アルブミンの尿中への喪失 |
ただし、浮腫の原因はアルブミン低下だけではありません。
- 静脈圧の上昇(心不全など)
- 血管透過性の亢進(炎症など)
- リンパの流れの障害
- ナトリウム・水分の貯留
これらも浮腫の原因になります。
その中でも、アルブミン低下による浮腫は、
膠質浸透圧を理解すると整理しやすいポイント。
試験で押さえるべき3つのポイント
試験で必ず問われるポイントをまとめます。
- 浸透圧では「水」が動く:成分ではなく水が、濃度の低い方から高い方へ移動する
- 膠質浸透圧の主役はアルブミン:血管内に水を引き戻す力として働く
- アルブミン低下=膠質浸透圧低下=浮腫:低栄養・肝疾患・ネフローゼ症候群がキーワード
まとめ
浮腫のしくみは、一見すると複雑に見えます。
でも、浸透圧と膠質浸透圧の2つを整理すればシンプルです。
- 浸透圧は「水が濃い方へ動くルール」
- 膠質浸透圧は「アルブミンが血管内に水を戻す力」
- アルブミンが減ると水を戻す力が弱くなり、浮腫が起こる
この順番で整理してみてください。
浮腫の原因には他にもありますが、
まず「膠質浸透圧」の軸を理解しておくと、
他のメカニズムとの違いも整理しやすくなります。
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